楯ヶ崎の旅ログ
訪問時期
2020年5月17日
滞在時間
約3時間
散策記録
5/14、三重県では新コロナウイルスの感染拡大防止のための緊急事態宣言が解除されました。これに伴い、三重県では県内の移動の自粛要請も解除されました。
緊急事態宣言解除から最初の週末、ひさしぶりのおでかけ先として楯ヶ崎へ。運動不足の日々が続いていたので、2時間ほどかかるという遊歩道も気持ちよさそうです。
新鹿ICから駐車場へ
この日は、尾鷲熊野道路の熊野新鹿ICから国道311号線で楯ヶ崎へ向かいました。国道311号線の新鹿から賀田までは、かなり狭いところも残っている区間です。個人的には、熊野市甫母町付近の海と近いところがとても好きです。ガードレールがないところもあって、すぐそばに海があるようです。狭い道が苦手なら、どちらかといえば賀田IC側から楯ヶ崎をめざすほうが狭いところが少なくておすすめです。

楯ヶ崎の駐車場は国道311号線沿いに2箇所あります。楯ヶ崎の遊歩道は片道約40分、散策の時間によりますが往復で約2時間と案内されていることが多いようです。現地ではトイレはないので、駐車場のトイレを利用します。駐車場は、楯ヶ崎の遊歩道入り口をはさんで2箇所。そのうちトイレがあるのは東側です。


遊歩道
東側駐車場にあった案内板では「探勝歩道」と書かれていました。遊歩道入り口は2箇所の駐車場の間、東側(トイレがない方)の近くにあります。車では見逃すかもしれません。この写真の奥に東側の駐車場があります。


駐車場のある場所は海岸線からは少し高いところにあります。遊歩道ではつづら折りにどんどん下っていきます。なかなか海が近づかない…。帰りがちょっとつらそうです。
楯ヶ崎は自然豊かなところとしても知られています。詳しい案内はありませんが、新緑の映える遊歩道で豊かな自然を感じることができます。


阿古師神社
なかなか見通しは開けませんが、木々の間からは美しい海が見えます。駐車場から歩くこと約20分、ようやく海岸にたどり着きました。海のそばには鳥居があります。安居師神社です。鳥居から広がる美しい海の絶景は神秘的です。一方で、鳥居の先の釣り人が、生活と結びついた海の身近さを感じさせます。


現地の案内板によると、かつて熊野と伊勢の国の境がこの付近にあったそうです。
昔、二木島湾を境にして、熊野(牟婁)の国と伊勢(英虞)の国に分かれていた。この地は伊勢国に属していたことから阿古師神社の名が付き、向かいの神社は室古神社の名が付いたという。
Wikipediaによると、阿古師神社と室古神社の例祭として両神社の関船による競漕が中心の二木島祭が行われていましたが、2010年(平成22年)11月3日の開催を最後に途絶えているとのこと。
阿古師神社は社殿は小さいのですが、最近修復されており、のぼりもきれいで、大切に手入れされているように感じました。担い手不足による祭りの断絶とは、さみしさを感じます。
海にむかって建っているような鳥居は、海からの参詣のためのもので、海からお参りすると、鳥居と社殿はこんな感じなんでしょうね。


楯ヶ崎展望台・二木島灯台・千畳敷
楯ヶ崎へ向け、さらに遊歩道を進みます。一度、海岸線まで下りましたが、ここからはまた登ります。さきほどまでよりもさらに大きな巨木や石が、あまり手が入っていない豊かな自然を感じさせます。


阿古師神社から約20分で、「楯ヶ崎展望台」と「千畳敷・二木島灯台」の分岐になりました。今回は「楯ヶ崎展望台」を目指して左へ!ここからは周回路になっているのでどちらに行ってもここに戻ってこれます。
楯ヶ崎展望台をめざしたとたん、草が茂っていて道がなくなるかと思いましたが、草深いのはここだけで、すぐに問題なく進めるようになりました。


分岐から5分ほど、一気に急坂を登った直後がたぶん遊歩道の阿古師神社以降の最高地点と思われます。左手に海が見えるようになり、あるとき「楯ヶ崎」が見えて思わず声がでました。


ここでも楯ヶ崎の柱状節理の迫力は感じますが、「楯ヶ崎展望台」の案内はなく木々が視界に入るので、さらに展望が開けるところを目指して進みます。
すぐに階段がありました。見逃しそう。降りてみると、ここが展望台のようです。


手すりのあるところまで行ってみました。歩きやすい岩場で簡単に進めます。まぶしくて読めませんでしたが、案内板もありました。


手すりを越えて岩場の先にいるひともちらほら。写真撮影の人も、つりの人もいるようです。振り返って、先を見ると二木島灯台が見えます。岩場を歩いて行くこともできそうですが、遊歩道に戻って二木島灯台へ。2,3分だったでしょうか。


さらにすぐ、千畳敷への降り口があります。灯台からも千畳敷に降りることができたのかもしれません。


阿古師神社、再び
この日は、風も強くなく穏やかで、千畳敷ではのんびりと過ごしてから帰路へ。楯ヶ崎への分岐までは数分でした。帰路でも迫力の木々や合間から見える海の青を楽しみながらのハイキングです。


ふたたび、安居師神社へ戻ってきました。ここから楯ヶ崎までは0.9kmだったようです。先ほどの釣り客が鳥居の足元でひるねをしていました。


ラストスパート、駐車場まで
ここからは高台の駐車場まで登らなければなりません。海の美しさに名残惜しさを感じながら、休憩しつつ…


阿古師神社から駐車場まで、行きは20分ほどでしたが、帰りは30分ほどかかりました。
この日、駐車場から出発して戻ってくるまではおよそ3時間。緑と岩と迫力を堪能し、二木島湾の海の青さを楽しんだ散策でした。